プロテインとは?
プロテインとは「たんぱく質」という意味ですが、「たんぱく質をパウダー状にした栄養補助食品」という意味合いにも使われるため、こちらの方を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか?
(以下、「プロテイン」は栄養補助食品のことを指します。)
プロテインは、牛乳や大豆、エンドウ豆などの食品からタンパク質を取り出し、パウダー状にしたもの。
”プロテイン”と聞くと筋トレをしている人たちがよく飲んでいるというイメージがあると思いますが、プロテインがただの筋肉増強に役立つだけではなく、健康や美容にも不可欠な栄養素だということが広く認知された昨今、女性への注目度がグンとアップしました。
そもそも”たんぱく質”は私たちの体にどのような影響をもたらすのでしょうか?
たんぱく質は体をつくる最重要栄養素
たんぱく質は、炭水化物、脂質と並び、三大栄養素のひとつとして人が生きていくうえで必要不可欠な栄養素で、血管や内臓、筋肉や骨、皮膚、髪や爪に至るまで、体の大部分がたんぱく質でできています。
そして、たんぱく質は「ダイエット」とも深く関係しています。
筋肉の材料となるたんぱく質が不足すると、筋肉量が減り、基礎代謝が落ちます。
すると、エネルギーを消費しにくくなり、太りやすい体質になってしまうのです。
ただ、たんぱく質は一度にたくさん摂取しても効果がなく、使い切れなかったたんぱく質は尿として排出されてしまう上、腎臓に負担をかけてしまいます。
そのため、たんぱく質は朝・昼・晩の3食毎に適量摂取することで筋肉量をキープしていくことが理想です。
たんぱく質は食事から摂取するのが理想的ですが、忙しい現代人にとってなかなかハードルが高いのも事実...。
粉上のプロテインを水や牛乳と混ぜて飲むだけで、足りていないたんぱく質を手軽に補うことができるという手軽さが人気のひとつでもあります。
このように、たんぱく質は私たちにとってとても重要な栄養素なのですが、人工的に作られた栄養補助食品の「プロテイン」は時として健康被害が指摘されたり、不要論があったりと、心配する人もいるのではないでしょうか?
プロテインの健康被害と不要論
人工的に作られた栄養補助食品の「プロテイン」は手軽に摂取できるという理由から、たんぱく質を摂りすぎてしまう恐れがあります。
例えば40gのたんぱく質量を食事から摂取しようとした場合、200g相当のお肉を食べなければいけませんが、200g食べたらお腹いっぱいになり、これ以上は食べたくない...というブレーキがかかります。
しかし、プロテインだと2杯飲んでしまえばあっという間に40gのたんぱく質量をクリアすることができ、お肉を食べたときほどの満腹感も持続しないでしょう。
では、たんぱく質の摂りすぎは健康に悪影響をもたらすのでしょうか?
答えから言うと「No」です。
腎機能が低下すると「低たんぱく食」が推奨されることから、逆にたんぱく質を摂りすぎると腎疾患のリスクを高めることになる、という誤解があったためです。
しかし、健康な人がたんぱく質を摂りすぎることで腎臓が悪くなったり、腎機能が低下した人に低たんぱく食を推奨する理由も科学的根拠はないのだそう。
だからと言って、500gのステーキを毎日食べても大丈夫!という理由にはならず、なんでも摂りすぎはよくありません。
栄養は偏らず、バランスよく摂取することが大切です!
プロテインも同様、食事から摂取できるたんぱく質量と組み合わせてバランスよく摂取することが大切なのです。
プロテインと食事をどのように組み合わせていくのが良いのかを説明していく前に、プロテインのメリット・デメリットを先にみていくことにしましょう。
プロテインのメリット・デメリット
メリット
- 肉や魚、卵などと違い、調理の必要がない
- 肉や魚に比べて低脂質で低カロリー
- コンビニで手軽に購入できる
デメリット
- たんぱく質以外の栄養素が不足しがちになる
- 咀嚼がないので満腹感を得にくい
このようなプロテインのメリット・デメリットをふまえた上で、プロテインの正しい摂取方法をお伝えしていきます。
プロテインの正しい摂取方法
たんぱく質は摂取しすぎると体内で吸収されず、余った分は体外へ排出されるだけなので、食事から必要量のたんぱく質が摂取できているのであれば、あえてプロテインを取り入れる必要はありません。
また、本来 食事からとるべきたんぱく質を3食すべてプロテインに置き換えることもおすすめできません。
先ほど「プロテインのメリット・デメリット」で説明したように、体にとって必要なその他の栄養素が不足してしまう恐れがあるからです。
以上のことから、
プロテインは補助的に取り入れる
これが正しい摂取方法です。
プロテインを補助的に取り入れるには以下のようなシーンがおすすめです。
朝食にプラスする
時間に追われがちな朝はたんぱく質が不足しがちになるので、朝食のメニューにプラスしてプロテインを摂取するのがおすすめです。
昼食にプラスする
昼食はラーメンやうどん、パスタなど、ササッと手軽に食べられるメニューが人気ですが、たんぱく質は不足気味に。
食後にプロテインを飲むことで足りないたんぱく質量を補うことができます。
脂質をとりすぎた時
脂っこいお肉を食べすぎてカロリーオーバーしてしまった時は、次の食事はプロテインでたんぱく質を補うのがおすすめです。
食事ができない時
食欲がない時、忙しくて食事ができない時など、食べないのではなく、たんぱく質を補うことが大切です。
トレーニングの前後
運動後はなるべく早めにたんぱく質を摂取るのがおすすめです。
運動後はどうも食欲がない...という人は手軽に摂れるプロテインに頼りましょう。