「糖類ゼロ」と「糖質ゼロ」はとても似ている言葉なので、どちらも糖が使われていないような印象を受けやすいのですが、実はこの2つは意味が異なります。
特に「糖類ゼロ」には糖質が含まれている可能性があるので注意が必要です。
糖質と糖類
「糖質ゼロ」と「糖類ゼロ」の違いを理解するのに、まずは糖質と糖類がそもそも何なのか?ということを知る必要があります。
糖質とは?
食べ物にはさまざまな栄養素が含まれますが、中でも重要な栄養素がたんぱく質、脂質、糖質の3つ。
敬遠されがちな糖質ですが、糖質は体を動かす主なエネルギー源になる大事な栄養素です。
糖質は炭水化物と食物繊維を合わせたもので、 炭水化物から食物繊維を除いたものが糖質になります。
炭水化物ー食物繊維=糖質
ただ、ひと口に「糖質」といってもいろいろな種類があります。
糖質
- でんぷん(穀類やいも類)などの「多糖類」
- キシリトールなどの「糖アルコール」
- スクラロースなどの「人工甘味料」
- 砂糖や果糖などの「糖類」
これらを総称したものが「糖質」なんですよ。
糖類とは?
上記のように、「糖類」は数ある糖質の一部にあたります。
そして「糖類」はさらに「単糖類」と「二糖類」に分けられます。
単糖類・・・果物に含まれる果糖やブドウ糖など
二糖類・・・砂糖や牛乳に含まれるショ糖や乳糖など
糖類ゼロ=糖質ゼロではない!
糖質と糖類の違いが分かったところで、本題である 「糖質ゼロ」と「糖類ゼロ」の違いを説明していきます。
糖類ゼロ
「糖類ゼロ」という定義は 食品表示法という法律が関係しています。
食品表示法
食品表示法とは、商品に含まれる栄養に関する表示について定められている法律です。
この食品表示法によると、
食品100g(または100ml)当たりに含まれている糖類の量が0.5g未満であれば 、「糖類ゼロ」 と表示してもよいことになっています。
つまり、 「糖類ゼロ」と表記されていても、 含まれている糖類が純粋に0gではない可能性があるというわけです。
さらに、もうひとつ注意しなくてはいけないことが、「糖類ゼロ」の表記は糖質が含まれている可能性があるということです。
どういうことかと言いますと、糖類以外の糖質の一部である「糖アルコール」や「人口甘味料」が含まれていても「糖類が0g」もしくは「糖類が0.5g未満」であれば「糖類ゼロ」と表記することができるので、糖類ではないその他の糖質が含まれている場合があるので注意が必要です。
「糖類ゼロ」の表記があればたくさんの糖質が含まれているわけではないようですが、
糖類ゼロ=糖質ゼロではない
ということを頭に置いておかないと、知らず知らずのうちに太ってしまう可能性があります。
市販品を購入する場合は、商品表示をチェックするようにしましょう。
糖質ゼロ
「糖質ゼロ」の定義も「糖類ゼロ」と同じで、
食品100g(または100ml)当たりに含まれている糖質の量が0.5g未満であれば 、「糖質ゼロ」 と表示してもよいことになっています。
すなわち「糖類ゼロ」と同様に、「糖質ゼロ」も「糖質がまったく含まれていない」というわけではありません。
例えば100gあたり0.4gの糖質が含まれているとしたら、500gで2gの糖質量になります。
こうなると「糖質ゼロ」からはちょっと遠ざかってしまい、「糖質ゼロ」表記の商品であっても知らず知らずのうちに糖質を摂取している可能性があるので注意してください。
糖質オフ
「糖質オフ」は、比較対象の食品よりも糖質量が少ないことを指します。
「糖類ゼロ」や「糖質ゼロ」のように「糖質オフ」と表記できる明確な基準がなく、科学的根拠に基づき、販売者の責任において表記されています。
「糖質オフ」の表記で気を付けたいことは、糖質の含有量が比較対象の食品よりも少ないだけで、そもそもの糖質量が高いことがあるという点です。
糖質が多く含まれているのはどれ?
これまで説明してきた「糖類ゼロ」と「糖質ゼロ」と「糖質オフ」の中で、糖質が多く含まれている順番に並べてみると
糖質オフ>糖類ゼロ>糖質ゼロ
になります。
商品選びに迷ったときの参考にしてくださいね☆
「糖類ゼロ」と「糖質ゼロ」のまとめ
「糖類ゼロ」や「糖質ゼロ」という表示には、食品表示法による決められた基準があります。
食品100g(または100ml)当たりに含まれている糖類や糖質の量が0.5g未満であれば 、「糖類ゼロ」や「糖質ゼロ」 と表示してもよいことになっており、 「糖類や糖質がまったく含まれていない」というわけではありません。
また、 「糖類ゼロ」という表記があっても、糖類ではないその他の糖質が含まれている場合があるので、糖類がゼロであっても糖質はゼロではない可能性があります。
「糖類ゼロ」や「糖質ゼロ」 の表記がある商品であれば太らないから安心!というわけではないので、商品表示をきちんとチェックするように心がけていきましょう。